【失敗しない】ヘルプデスク業務におけるアウトソーシング導入の注意点と対策

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SCSK株式会社、国内有数のBtoB専用ヘルプデスクツール「CarePlus Cloud」担当です。

ヘルプデスク業務のアウトソーシングは、企業の業務効率化と顧客満足度向上に大きく貢献します。特に、専門的なツールを活用することで、迅速かつ的確な対応が可能となります。

この記事では、ヘルプデスク業務のアウトソーシングを検討している企業のマネージャーやリーダーに向けて、アウトソーシングのメリット・デメリット、事例、そして業務効率化と顧客満足度向上に不可欠なツールについて解説します。特に、法人向けヘルプデスク業務に最適なBtoB専用ヘルプデスクツールの重要性をご紹介します。

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目次

ヘルプデスク業務におけるアウトソーシングとは?

ヘルプデスク業務のアウトソーシングとは、自社のヘルプデスク業務の一部または全部を外部の専門業者に委託することです。企業は、ヘルプデスク業務をアウトソーシングすることで、コスト削減、業務効率化、顧客満足度向上など、さまざまなメリットを期待できます。

アウトソーシングの種類:フルアウトソーシング、一部アウトソーシング


アウトソーシングには、大きく分けて「フルアウトソーシング」と「一部アウトソーシング」の2種類があります。フルアウトソーシングは、ヘルプデスク業務のすべてを外部業者に委託する形態で、社内にヘルプデスク部門を置く必要がなくなり、企業は自社が本来注力すべき専門業務に専念できます。一方、一部アウトソーシングは、ヘルプデスク業務の一部(例:夜間・休日対応、特定製品の専門サポート)を外部業者に委託する形態です。社内ヘルプデスクの負担を軽減し、より高度な業務に集中できます。

オンサイト型、オフショア型、ニアショア型などの提供形態


アウトソーシングの提供形態には、主に以下の3つがあります。オンサイト型は、外部業者の担当者が顧客企業内に常駐し、ヘルプデスク業務を行う形態で、対面でのコミュニケーションが取りやすく、緊密な連携が可能です。オフショア型は、海外の業者にヘルプデスク業務を委託する形態で、人件費の安い海外を活用することで、大幅なコスト削減が期待できます。ニアショア型は、国内の地方都市の業者にヘルプデスク業務を委託する形態で、オフショア型に比べてコミュニケーションが取りやすく、品質管理も容易です。

ヘルプデスク業務におけるアウトソーシングのメリット

ヘルプデスク業務をアウトソーシングすることで、企業はさまざまなメリットを享受できます。ここでは、コスト削減効果、業務効率化、顧客満足度向上、最新技術・ノウハウの活用、柔軟なリソース調整、BCP対策という、主なメリットを詳しく解説します。

アウトソーシングすることで、人件費、設備費、教育費といったコストを削減できます。例えば、ヘルプデスク担当者の採用・育成にかかる費用、給与、福利厚生費などを削減できますし、ヘルプデスクに必要なオフィススペース、PC、電話設備などの費用も削減可能です。さらに、ヘルプデスク担当者の研修費用、OJTにかかる時間なども削減できます。

また、アウトソーシング先は、ヘルプデスク業務の専門知識やスキルを持つプロフェッショナル集団です。高度な問題解決能力により、迅速かつ的確な対応が期待できます。ヘルプデスク業務を外部に委託することで、社内リソースをコア業務に集中させることができるようになります。

さらに、アウトソーシング先によっては、24時間365日対応や多言語対応が可能です。顧客は時間や場所に関係なく、必要なサポートを受けることができます。加えて、アウトソーシング先は品質管理体制を整えているため、安定した品質のサービスを提供できます。

アウトソーシング先は、常に最新技術やノウハウを習得しています。AI(人工知能)やRPA(ロボティック・プロセス・オートメーション)などの導入支援も可能なため、ヘルプデスク業務の効率化や品質向上に貢献します。

ヘルプデスク業務は、時期によって問い合わせ件数が変動することがあります。アウトソーシングすることで、繁忙期には人員を増強し、閑散期には人員を削減するなど、柔軟なリソース調整が可能です。常に最適な人員配置で対応できます。

災害発生時、自社のヘルプデスクが機能停止してしまうと、顧客へのサポートが滞ってしまいます。アウトソーシングすることで、災害時にもヘルプデスク業務を継続できる体制を構築できます。アウトソーシング先が複数の拠点を持っている場合、事業継続性の確保にさらに有効です。

ヘルプデスク業務におけるアウトソーシングのデメリットと対策

ヘルプデスク業務のアウトソーシングには多くのメリットがある一方、デメリットも存在します。ここでは、情報セキュリティリスク、コミュニケーション不足、品質管理の難しさ、属人化リスク、社内ノウハウの蓄積不足、導入コストといった主なデメリットと、それぞれの対策について解説します。

アウトソーシング先は、顧客情報などの機密情報を取り扱うため、情報セキュリティリスクが伴います。このリスクに対しては、委託先のセキュリティ体制(ISO27001認証取得状況、プライバシーマーク取得状況など)を事前に確認し、契約内容に情報セキュリティに関する条項を明確に定める(秘密保持義務、情報漏洩時の責任範囲など)ことが重要です。また、定期的なセキュリティ監査を実施することも有効です。

アウトソーシング先とのコミュニケーション不足は、誤解や認識のずれを生み、サービス品質の低下につながる可能性があります。これを防ぐためには、定期的なミーティングを実施し、進捗状況や課題を共有する、情報共有体制を構築する(ヘルプデスクツール導入、担当者間の連携強化など)、コミュニケーションルールを明確にする(連絡方法、連絡時間など)といった対策が有効です。

アウトソーシング先のサービス品質を維持・向上させるためには、適切な品質管理が必要です。KPI(重要業績評価指標)を設定し、目標値を明確にする(応答率、解決率、顧客満足度など)、SLA(サービス品質保証)を締結し、サービスレベル、責任範囲を明確化する、定期的な品質評価を実施し、改善点を見つける、顧客からのフィードバックを収集し、サービス改善に役立てる、といった対策が考えられます。

アウトソーシング先の担当者が変更になった場合、業務知識やノウハウが引き継がれず、サービス品質が低下する可能性があります。この属人化リスクに対しては、業務プロセスの標準化を行い、誰でも同じ品質のサービスを提供できるようにする、業務に関するドキュメント(手順書、FAQ、ナレッジベースなど)を整備する、担当者変更時の引継ぎを徹底する、といった対策が有効です。

ヘルプデスク業務をアウトソーシングすることで、社内にノウハウが蓄積されにくくなる可能性があります。この課題に対しては、アウトソーシング先とナレッジ共有の仕組みを作る(ヘルプデスクツール、定期的な勉強会、情報交換など)、社内担当者を配置し、アウトソーシング先との連携を強化する、アウトソーシング先から得られた情報を社内で共有する、といった対策を検討しましょう。

アウトソーシング導入には、初期費用やランニングコストがかかります。導入コストに対しては、初期費用、ランニングコストを明確化し、予算内で収まるようにする、費用対効果を検証し、アウトソーシング導入のメリットを最大化する、複数の業者から見積もりを取り、比較検討する、といった対策が必要です。

ヘルプデスク業務のアウトソーシング成功事例

ここでは、ヘルプデスク業務のアウトソーシングによって成功を収めた企業の事例を紹介します。

事例1:IT企業におけるアウトソーシングによる業務効率化とコスト削減


課題:IT統制や部署内での情報共有、情報システム部門の負担軽減
解決策:ヘルプデスクツール導入によるアウトソーシング化への移行
効果:情報システム部門が本来注力すべき業務に専念
詳細:電話やメールなどでの問い合わせを7割近く削減。ヘルプデスク業務の一次窓口を専門部署に任せることで効率化を実現し、情報システム部門が本来注力すべき業務に専念できました。また、社員においても自己解決率が向上しました。

事例:事例から学ぶ!社内ヘルプデスク効率化と社員の自己解決率向上の方法とは?

事例2:製造業におけるアウトソーシングによる顧客満足度向上


課題:多言語対応の遅れ、対応品質のバラツキ
解決策:多言語対応可能なアウトソーシング先選定、FAQ充実
効果:顧客満足度向上、海外展開の加速
詳細:海外への製品販売が増加するにつれて、多言語での問い合わせ対応の必要性が高まっていました。しかし、社内に多言語対応できる人材が不足していたため、顧客満足度が低下していました。そこで、多言語対応可能なアウトソーシング先を選定し、FAQを多言語化することで、顧客満足度を向上させました。また、海外顧客からの問い合わせにスムーズに対応できるようになったことで、海外展開を加速することができました。

事例3:中小企業におけるアウトソーシングによるコア業務への集中


課題:ヘルプデスク業務にリソースを割かれ、コア業務に集中できない
解決策:一部アウトソーシングによる業務分担
効果:コア業務への集中、売上向上
詳細:社員数が少ない中小企業では、ヘルプデスク業務にリソースを割かれると、コア業務に集中できなくなるという課題がありました。そこで、定型的な問い合わせ対応や一次対応をアウトソーシングすることで、社内リソースをコア業務に集中させました。その結果、新製品の開発やマーケティング活動に注力できるようになり、売上向上につながりました。

ヘルプデスク業務のアウトソーシングにおけるツール選定の重要性

ヘルプデスク業務のアウトソーシングを成功させるためには、適切なツールの選定が不可欠です。ヘルプデスクツールは、業務効率化、品質向上、情報共有という重要な役割を果たします。チケット管理、FAQ管理、ナレッジベースなどの機能により、問い合わせ対応業務を効率化し、過去の対応履歴やFAQなどを活用することで、均質なサービスを提供し、チーム内だけでなくアウトソーシング先とも情報を共有し、連携を強化します。

法人向けヘルプデスク業務では、顧客内での情報共有、高度なセキュリティ、顧客管理などが求められます。BtoB専用ヘルプデスクツールは、これらの要件を満たす機能を提供します。顧客も組織であるため社員やメンバー間の情報共有が必要とされ、顧客情報などの機密情報を保護するためのセキュリティ対策が充実しており(アクセス制御、暗号化など)、顧客情報、契約情報、過去の問い合わせ履歴などを一元管理し、顧客に合わせた最適なサポートを提供します。

ヘルプデスクツールを選定する際には、機能要件、セキュリティ要件、サポート体制、費用対効果、ベンダーの信頼性というポイントを考慮しましょう。チケット管理、FAQ管理、ナレッジ検索機能など、必要な機能が搭載されているか、プライバシーマーク取得など、必要なセキュリティ要件を満たしているか、導入支援、運用支援、トレーニングなど、必要なサポート体制が整っているか、初期費用、ランニングコスト、ROI(投資対効果)を比較検討する、実績、評判、事例などを調査することが重要です。

おすすめのヘルプデスクツールとしては、CarePlus Cloud、Zendesk、Salesforce Service Cloudなどが挙げられます。CarePlus CloudはBtoBサポート業務専用の国産クラウド型サポートツールで、ステークホルダー連携とお客様の情報共有を重視し、チーム内の連携を円滑にします。Zendeskは問い合わせ管理、FAQ、ナレッジベースなど、豊富な機能を備えたクラウド型ヘルプデスクツールです。Salesforce Service Cloudは顧客管理(CRM)と連携し、顧客に合わせた最適なサポートを提供します。

ヘルプデスク業務におけるアウトソーシング導入のステップ

ヘルプデスク業務のアウトソーシングを導入する際には、現状分析、アウトソーシング範囲の決定、委託先の選定、SLA締結、導入準備、運用開始というステップで進めましょう。

まず、自社のヘルプデスク業務の現状を分析し、課題を明確にする(対応時間、解決率、顧客満足度など)必要があります。そして、アウトソーシング導入によって達成したいKPIを設定します。
次に、アウトソーシングする範囲を決定します(フルアウトソーシング、一部アウトソーシング)。一部アウトソーシングの場合、どの業務をアウトソーシングするかを具体的に決めます。

そして、複数の業者から見積もりを取り、実績、専門性、費用などを比較検討します。委託先のセキュリティ体制、サポート体制などを確認することも重要です。
SLA(サービス品質保証)を締結し、サービスレベル、責任範囲を明確化します。SLAには、応答時間、解決時間、顧客満足度などの指標を盛り込みます。
業務プロセスの標準化を行い、誰でも同じ品質のサービスを提供できるようにします。情報共有体制を構築する(情報共有ツール導入、担当者間の連携強化など)ことも重要です。
アウトソーシング先との連携を開始し、ヘルプデスク業務を開始します。定期的なモニタリングを実施し、KPI達成状況やサービス品質を評価します。評価結果に基づいて、改善活動を行います。

ヘルプデスク業務におけるアウトソーシング成功のための注意点

ヘルプデスク業務のアウトソーシングを成功させるためには、アウトソーシング先の選定は慎重に行い、SLA(サービス品質保証)を明確に定め、コミュニケーションを密に取る、定期的な見直しと改善を行う、社内理解と協力体制を築くという点に注意しましょう。

実績、専門性、費用などを比較検討し、自社に最適な業者を選びましょう。サービスレベル、責任範囲を明確にし、トラブル発生時の対応を事前に決めておきましょう。定期的なミーティングや情報共有を行い、アウトソーシング先との連携を強化しましょう。KPI達成状況や顧客からのフィードバックを参考に、サービス品質の向上に努めましょう。アウトソーシング導入の目的やメリットを社内に周知し、理解と協力を得ましょう。

まとめ

ヘルプデスク業務のアウトソーシングは、コスト削減、業務効率化、顧客満足度向上など、多くのメリットをもたらす戦略的な選択肢です。しかし、デメリットも存在するため、対策を講じる必要があります。

アウトソーシングを成功させるためには、適切なツールを選定し、導入ステップをしっかりと踏むことが重要です。

今後の展望として、AIを活用した高度なヘルプデスクサービスが普及することが予想されます。AIチャットボットによる自動応答、AIによるFAQ検索、AIによる問題解決支援など、AIを活用することで、さらなる業務効率化と顧客満足度向上が期待できます。

ヘルプデスク業務をアウトソーシングする場合は、業務の委託とともに「CarePlus Cloud」の導入もおすすめです。「CarePlus Cloud」はSCSK株式会社が長年に渡り培ってきたヘルプデスク業務の経験とノウハウを活かし、業界で有数のBtoBサポート業務に特化したヘルプデスクツールです。興味のある方は、無料トライアルの申し込みをご検討ください。

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