SCSK株式会社、業界唯一のBtoB専用カスタマーサポートツール「CarePlus Cloud」担当です。
カスタマーサポートにおいても、KPIの設定は重要な意味を持ちます。この記事では、カスタマーサポートでのKPIの設定方法を検討している担当者に向けて、KPIの設定方法や設定時の注意点について解説します。カスタマーサポートで設定すべきKPIについて具体的に解説します。ぜひご参考ください。
BtoBサポート部門における業務効率向上、成功のカギは、「ステークホルダー連携」と「お客様の情報共有」にあります。BtoB/BtoCに共通する一般的なサポート業務の課題、BtoBサポート業務ならではの課題を整理し、その解決策や事例について紹介します。
カスタマーサポートにおけるKPIとは、何を表しているのでしょうか。以下で具体的に解説します。
カスタマーサクセスは積極的に顧客へ働きかけ、自社の商品やサービスを通して顧客を成功に導く役割を果たします。それに対してカスタマーサポートの役割は、顧客の疑問や不安を解消するために支援することです。
カスタマーサポートとは異なり、カスタマーサクセスは顧客に自ら働きかける必要があります。そのため、カスタマーサクセスのKPIとしては、解約率、オンボーディング完了率、アップセル・クロスセル率などが設定されます。
(関連記事)カスタマーサクセスとは|カスタマーサポートとの違いやメリット、成功させるコツを解説
カスタマーサポートでKPIを設定すれば、サービスのレベルの具体的な把握が可能です。業務の性質上、カスタマーサポートは成果を評価しにくいですが、KPIの設定により業務を可視化しやすくなります。
実際の状況に即した評価を下しやすくなり、最終的な目標を達成するためのマネジメントも行いやすくなります。
カスタマーサポートではどのようなKPIを設定すればいいのでしょうか。KPIの種類と設定方法を解説します。
一次応答時間とは、顧客からの問い合わせに対して最初に応答するまでの時間です。基本的に、一時応答時間はなるべく短くする必要があります。応答までの時間が長いと、顧客満足度が下がる恐れがあるからです。すぐに具体的な回答ができないとしても、迅速に状況を伝えることができれば顧客に安心感を与えられます。
KPIとしては、一次応答までにかかっている平均時間や一定の時間内に応答した件数などを設定しましょう。
カスタマーサポートは顧客の疑問や不安を解消するための部署であるため、解決率は特に重視すべきです。解決率は「解決数÷問い合わせ数」により算出できます。基本的には、解決率の目標を100%に設定し、未解決がないようにする必要があります。
具体的なKPIとしては、一時解決率やワンコール解決率などを設定すると効果的です。一時解決率とは、顧客から受けた1回の問い合わせで問題を解決できた割合を表します。ワンコール解決率は、他部署への転送や折り返しによる連絡を経て問題を解決した割合です。
処理時間(解決時間)とは、1回の対応にかかる時間の長さです。処理時間の平均は、平均対応時間と平均後処理時間の合計により算出できます。
カスタマーサポートは、問い合わせに対して迅速に対応する必要があります。しかし、処理時間が短いからといって質の高い対応ができているとは限りません。単に対応する時間を短くするのではなく、適切な対応のために必要な時間を考慮したうえで平均処理時間をチェックしましょう。
チケットの再オープン率にも注目し、顧客の疑問や不安をきちんと解決できたかどうか確認してください。
チケットとは、各チャネルからの問い合わせを意味します。チケットの再オープン率とは一度解決したチケットに対し、再び問い合わせが入った割合です。チケットの再オープン率が高い場合、顧客の疑問や不安を完全に解決できていなかったことになります。チケットの再オープン率を下げるには、顧客の状況に応じた細やかな対応が必要です。
応答率は、顧客からの問い合わせに応答できた割合を表しています。応答率は「応答件数÷着信数×100」で計算します。応答率が悪い場合、問い合わせをしても顧客はなかなか担当者とやり取りできません。待ち時間が長いと顧客は不満を持ち、問い合わせそのものを断念する恐れもあります。
応答率に関連するKPIとして、サービスレベルや平均応答速度を設定するのもおすすめです。サービスレベルは、サービスを提供するスピードや時間を表しています。サービスレベルが高ければ、顧客満足度も向上しやすくなります。平均応答速度とは、顧客が問い合わせをしてから担当者が応答するまでの時間です。平均応答速度が長いほど、顧客を待たせていることになります。
自己解決率とは、顧客がFAQやチャットボットなどを利用して自力で疑問を解消できた割合です。自己解決率はチケットの削減率と表現される場合もあります。自己解決率の計算式は「ヘルプセンターを利用した総ユーザー数÷チケットの総数」です。自己解決率が高まれば、カスタマーサポートにかかる負担が少なくなります。
ワンストップ処理率とは、問題を解決するためにやり取りした回数のことです。問題をすべて解決するまでに顧客とやり取りした回数だけでなく、担当者だけで解決できずエスカレーションした回数を測定する方法もあります。やり取りを何度も繰り返すと顧客にも負担がかかるため、なるべく少ない回数で問題を解決できるようにしましょう。
顧客満足度を数値化する仕組みを作れば、KPIとして設定可能です。たとえば、顧客から感謝の言葉を受けた回数を計測したり、NPSアンケートを実施したりする方法があります。顧客の声を数値で把握し、カスタマーサポートに対する満足度を明らかにしましょう。
NPSとは「Net Promoter Score」のことであり、顧客ロイヤリティを数値で把握する方法です。顧客が商品やサービスなどを他者に勧めたいと思う度合いを数値で測定します。顧客が他者に推奨したいと思うには、自社に対する愛着がなければなりません。NPSは推奨度を測定するものであり、顧客満足度とは別の指標です。
継続率とは、新規顧客に対するリピーターの割合です。新規顧客の獲得には大きなコストがかかるため、既存顧客を維持してリピーターにつなげる必要があります。月間リピート率の計算式は「月間のリピーター数÷月間の新規顧客数×100」です。
カスタマーサポートによるきめ細やかな対応は、継続率を高めるために必要不可欠です。ただし、継続率には、カスタマーサポートの質以外にもさまざまな要因が影響します。
カスタマーサポートのKPIを設定する際は、気を付けるべき部分もあります。ここでは、具体的な注意点を解説します。
KPIはあくまでもKGIを達成するためのものであるため、KPIを設定する前に必ずKGIを設定しておく必要があります。KGIを設定し、カスタマーサポートの方向性を定めましょう。全体の目標が明確になっていれば、どのようなKPIを設定する必要があるか検討しやすくなります。
KPIは、KGIを達成するためのプロセスを可視化するためのものです。KPIは数値で把握できるものを設定し、定量評価ができるようにしましょう。また、どのようにKPIを測定し、進捗状況を管理するかについても明らかにする必要があります。迅速にKPIを測定し、スピーディに改善点を見いだせるようにしてください。
KPIを設定する際は、現実的に達成可能かどうか考慮しましょう。実現できそうにない高い目標をKPIとして設定しても、実際の成果にはつながりません。そのような目標では、担当者のモチベーションも上がりにくくなります。現状を理解したうえで、KPIとして適切な数値目標を掲げましょう。
KPIを達成していけば自然とKGIを達成できるようにする必要があります。そのためにCSFを意識しましょう。CSFは「Critical Success Factor」の頭文字をとった表現であり、日本語で表すと「重要成功要因」のことです。目標を達成するためにどのようなCSFが必要か考え、KPIを設定してください。
カスタマーサポートとカスタマーサクセスの目的は違うため、KPIとしても別の内容を設定すべきです。それぞれで同じKPIを設定していると、業務において混乱が生じる恐れがあります。最終的なゴールが同じでも顧客との関わり方は異なるため、KPIの内容も差別化する必要があります。
カスタマーサポートの業務を進めるうえでは、明確なKPIを設定することが大切です。カスタマーサポートのKPIとしては、さまざまな指標があります。自社の状況を考慮し、最適なKPIを設定しましょう。
「CarePlus Cloud」は、SCSK株式会社が長年に渡り培ってきたサポート業務の経験とノウハウを活かし、業界で唯一BtoBサポート業務に特化したカスタマーサポートツールです。スムーズかつ適切なカスタマーサポートの実現のために、ぜひご活用ください。
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