カスタマーサクセスマネージャー(CSM)とは?仕事内容や必要なスキルなど詳しく解説

更新日:

SCSK株式会社、BtoBカスタマーサポートツール「CarePlus Cloud」担当です。

昨今、カスタマーサクセスマネージャー(CSM)という仕事が注目されています。マイクロソフト社などの大手企業ではすでに採用を促進しており、将来有望の職種です。この記事はカスタマーサポート部門で働いており、キャリアアップによるカスタマーサクセス推進を目指したい人向けに、カスタマーサクセスマネージャーについて分かりやすく説明します。具体的な仕事内容や必要なスキルなども詳しく解説しますので、ぜひご参考ください。

BtoBサポート部門における業務効率向上、成功のカギはお客様の情報共有にあります。BtoB/BtoCに共通する一般的なサポート業務の課題、BtoBサポート業務ならではの課題を整理し、その解決策や事例について紹介します。

まずは資料ダウンロード(無料) >

目次

カスタマーサクセスマネージャー(CSM)とは?

カスタマーサクセスマネージャーとは、顧客が問い合わせやクレームなどのアクションを起こす前に、企業側からさまざまなアクションを起こす職種です。そもそも、カスタマーサクセスとは潜在的なニーズをくみ取り、先に提案するビジネス手法のことをいいます。

カスタマーサクセスマネージャーが必要な理由

カスタマーサクセスマネージャーが必要とされている理由は、昨今のサービス変容が背景にあります。従来であれば、カスタマーサポートは顧客から問い合わせやクレームがあってからアクションを起こすという「待ち」の姿勢の部署でした。

しかし、昨今は顧客が何を求めているのかを先にくみ取り、企業側からアクションを起こしていくことが顧客との長期的な関係維持に必要不可欠な要素となっています。自発的なカスタマーサクセスと自社の利益を両立させる役割としてカスタマーサクセスマネージャーは重視されます。

カスタマーサクセスマネージャーが活躍できる業界

カスタマーサクセスマネージャーが活躍できる場として、たとえば、サブスクリプションサービスを展開しているSaaS系企業などが挙げられます。なぜならサービス契約期間が経営に直接影響するからです。このような業界では、先に顧客の潜在的なニーズをくみ取り、それに応えるサービスを提供することが大切になります。

カスタマーサクセスマネージャーの仕事内容

ここからはカスタマーサクセスマネージャーの仕事内容を紹介します。

オンボーディング


カスタマーサクセスにおけるオンボーディングとは顧客の定着化という意味です。そのため、カスタマーサクセスマネージャーは、サービス提供初期段階での顧客の離脱防止と定着を図る役割を担っています。

初期段階におけるカスタマーサクセスマネージャーの役割は、マニュアルを整備したり、FAQを準備したり、カスタマーサポートを運営したりという業務に対応することです。これらは顧客が初期段階で抱えるであろう問題に対処するために行います。

チャーンレートの確認


チャーンレートとは解約率のことです。そのため、チャーンレートを確認するとは、解約率をチェックするということを意味します。特にSaaS企業においてチャーンレートは重視される項目です。

なぜなら、SaaS企業はサブスクリプションサービスを展開していることが多いため、チャーンレートが業績を図る適切な指標となるからです。そのためチャーンレートの確認および防止は重要になります。

LTVの最大化


LTVとはライフタイムバリュー(Life Time Value)の略で、顧客の生涯価値のことです。具体的には、顧客1人当たりが生涯どのくらい企業に対して売上げに貢献するかを図る指標になります。そのため、長期的に顧客との関係構築を図るために重要な指標の一つです。

業務はMA(マーケティングオートメーション)などを用いて行われることが多く、これもカスタマーサクセスマネージャーの仕事になります。

プロダクト改善


プロダクト改善とは、アンケートやインタビューなどによる顧客インサイト抽出のことです。たとえば、開発部門へ共有することでプロダクト改良につなげていきます。商品、サービスはもちろん、ビジネス全般にいえることですが、フィードバックなくして改良・改善はありません。常にアンケートや顧客の声を参考にして、プロダクト改善に努めることが重要です。

アップセル・クロスセル


アップセルとは、既存の顧客に対してより高単価で高性能の商品やサービスを提案することです。
顧客ひとり当たりの単価を引き上げる効果があります。逆にダウンセルとは、既存の商品やサービスよりもダウングレードのものを提案することを指します。

これにより、現状の商品やサービスでは支払いを躊躇している人などにアプローチできます。アップセル、ダウンセルは成果に直結しやすい指標です。カスタマーサクセスマネージャーはこれらをどの顧客に対して行うかを判断する役割があります。

カスタマーサクセスマネージャーに必要なスキルや職歴

ここからはカスタマーサクセスマネージャーに必要なスキルや職歴を紹介します。

必要なスキル


プロジェクトマネジメント力


カスタマーサクセスマネージャーには、プロジェクトマネジメント力が求められます。プロジェクトマネジメント力とは、1人で業務を進行するのではなく、チームをまとめて目標達成に向けて引っ張っていく力のことです。カスタマーサクセスは特にプロジェクトを設計する場面が多いため、プロジェクトマネジメント力が必須です。

コミュニケーションスキル


カスタマーサクセスは社内外との接点が多いため、コミュニケーションスキルが求められます。顧客にヒアリングやインタビューする際はもちろん、社内で情報を共有する際は、目標に向かってチームで取り組む際にコミュニケーションスキルが必須となります。

課題解決力


カスタマーサクセスマネージャーは課題解決力も必要です。なぜなら顧客の悩みや、商品、サービスの課題点を的確かつ迅速に解決する力が求められるからです。顧客が抱えている問題点について仮説を立て、検証を繰り返し、要望に応えていく必要があります。

あると有利な職歴


カスタマーサクセスマネージャーになるためにあると有利な職種を紹介します。たとえば、顧客の心理を理解し、危機管理意識を持ちやすいカスタマーサポートなどは、有利な経験となるでしょう。クレームの対応なども、顧客の潜在的な問題を把握する能力が身に付くため、経験としてはあった方が望ましいです。また危機管理のエキスパートであるコンサルティング業務の経験もあると有利になります。

カスタマーサクセスマネージャーに向く人の特徴

ここからはカスタマーサクセスマネージャーに向いている人の特徴を紹介します。

コミュケーションスキルがある


コミュニケーションスキルがあると、顧客とのやり取りはもちろん社内のメンバーとのやり取りや社外とのやり取りでも仕事がスムーズに行えます。なぜなら、顧客の潜在的な思いをくみ取り、顧客にとっての成功体験に結びつける必要があるためです。また、自分もその問題に関係しているという当事者意識も求められます。

ロジカルシンキングができる


ロジカルシンキングとは論理的な思考のことです。カスタマーサクセスマネージャーには、このロジカルな考え方が重要です。分かりやすく、相手に納得してもらえる話をしていく必要があるためです。そのため、顧客の声やデータに基づいてロジカルに業務を進めていくことが求められます。

辛抱強く目標達成に向けて働ける


カスタマーサクセスマネージャーは、顧客から提案を却下されることはもちろん、サービスに対する顧客からのクレームなども日常的にあります。そのため、少々のことではへこたれない打たれ強さが必要です。辛抱強く、目標達成を目指すことが求められます。

カスタマーサクセスマネージャーになるには?

カスタマーサクセスマネージャーになるために資格は必要ありません。これまでの経験を活かしたり、独学でスキルアップを図ることがおすすめです。以下で詳しく解説します。

経験と実績を積む


カスタマーサクセスマネージャーになるためには、以下のような業種で経験を積みましょう。

こういった職種での経験は、カスタマーサクセスに役立ちます。またカスタマーサクセスは営業と分業するケースもあるため、営業の場合は安定的な営業実績などが求められます。

独学でスキルアップを目指す


独学でカスタマーサクセスマネージャーを目指す方法もあります。たとえば書籍やセミナー受講などでスキルアップを目指していきます。書籍だと『カスタマーサクセス サブスクリプション時代に求められる「顧客の成功」10の原則』など評判のよい書籍がおすすめです。インプットだけでなく、実際に行動してアウトプットも行っていきましょう。

※参考:カスタマーサクセス|書籍|英治出版

カスタマーサクセスマネージャーの業務を効率化する方法

カスタマーサクセスマネージャーの業務を効率化する方法としてカスタマーサクセスツールを活用する方法があります。カスタマーサクセスツールとは、カスタマーサクセスの業務プロセスを自動化できるシステムです。

カスタマーサクセスツールを導入し、FAQシステムを作成したり、満足度や活用度を可視化したりすることで、次に取るべきアクションを把握できるのがメリットです。カスタマーサクセスツールには複数種類があり、目的に応じたものを使用することで業務効率化を図れます。

カスタマーサクセスツールを導入するメリット


カスタマーサクセスツールを導入することで、ROIを高められるというメリットがあります。顧客対応をすべき顧客を見極めることで、画期的な顧客対応が可能となり、ROIの向上に寄与するからです。また業務プロセスを自動化することで、業務負荷の軽減も行えます。やるべき業務に集中することで生産性の向上につながるでしょう。チャーンレートの低減やアップセルにもつなげられます。

まとめ

カスタマーサクセスマネージャーは顧客の潜在的なニーズをくみ取り、継続的な顧客になってもらうために欠かせない職種です。また、実際にカスタマーサクセスマネージャーとして、カスタマーサクセスを推進するには、ツールなどを上手に利用することがおすすめです。

SCSK株式会社のBtoBカスタマーサポートツール「CarePlus Cloud」では、長年の実績から培ってきたノウハウにより企業のカスタマーサクセスを支援しています。法人向けカスタマーサクセスに必要な機能が充実していますので、カスタマーサクセスの推進にぜひ活用してください。

資料ダウンロード(無料)
資料ダウンロード(無料)

この記事の執筆者

SCSK株式会社「CarePlus Cloud」担当:
「CarePlus Cloud」は、BtoBならではの商流/慣習に対応した業界唯一のBtoB専用カスタマーサポートツールです。
「関係者との連携強化」と「お客様の情報共有」により、法人向け問い合わせ管理業務の効率化を実現します。

新着記事

お問い合わせ

ご質問、ご相談、お見積りの依頼などお気軽にお問い合わせください。

簡単1分 お問い合わせ

これ1つでCarePlus Cloudのすべてがわかる! 資料ダウンロード(無料) 資料URLをメール送付(無料) 無料トライアル申し込みはこちら