FAQの失敗しない作り方|今すぐできるFAQ作成の5つのステップを解説

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SCSK株式会社、BtoB問い合わせ管理システム「CarePlus Cloud」担当です。

FAQとは、一般的に企業やコールセンターに対し、メールなどで寄せられる質問の回答をまとめたものです。FAQがあれば顧客の問題解決に役立ち、スタッフの業務を効率化することも可能になります。FAQの概要から種類と導入方法、加えて効果測定の作成手順まで詳しく解説します。

FAQを有効活用することで問い合わせ管理業務を効率化し、顧客満足度を向上することができます。BtoB/BtoCに共通する一般的なサポート業務の課題、BtoBサポート業務ならではの課題を整理し、その解決策や事例について紹介します。

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目次

「FAQ」とはそもそもなにか

「FAQ」とは「Frequently Asked Questions」の略で、頻繁に問い合わせが寄せられる質問のことを指します。企業や団体のホームページや製品ページに掲載されることが多く、ユーザーが自己解決するための情報提供や、カスタマーサポートの負荷軽減などに役立ちます。

FAQは、質問と回答の形式で記述されることが一般的で、掲載する内容には、商品やサービスの仕様や料金、サポートに関する問い合わせ、よくあるトラブルの解決方法などが含まれます。FAQに記載される内容は、ユーザーの利便性を考慮して、わかりやすく簡潔にまとめられることが重要です。

FAQを作る前に知るべき3つの種類

FAQを作成する際には、ターゲットになるユーザー層を明確にすることが重要です。一般顧客向けFAQ、社内向けFAQ、コールセンター向けFAQそれぞれについて、以下に詳細をまとめます。

一般顧客向けFAQ


一般顧客向けFAQは、製品やサービスに関する質問に対する回答を提供するために作成されます。一般顧客向けFAQを作成する際には、以下のような点に注意することが大切です。

・分かりやすい言葉で回答を用意する
・カテゴリ分けして整理する
・顧客からの問い合わせ内容を把握する
・ユーザーのニーズに合わせた内容を提供する

社内向けFAQ


「社内向けFAQ」は、社内ヘルプデスクをはじめ、社内業務をスムーズに行うために社員が参照するFAQです。社内の申請手続きの方法や社内システムの操作方法など、社内業務上のさまざまな疑問やトラブルの解決のために設置されます。社内向けFAQを作成する際には、以下のような点に注意することが大切です。

・専門用語や業界用語を使用する
・業務の流れや手順に沿って整理する
・社内システムやツールに関する情報を提供する
・新人社員など、社内の新規メンバーに向けた情報を提供する

社内FAQを用意することで社内ヘルプデスクの業務効率化が可能です。近年では、国の推進する「働き方改革」へ沿うために、社内FAQを導入する企業が増えています。

コールセンター向けFAQ


「コールセンター向けFAQ」は、コールセンターで働くオペレーターをサポートするためのFAQです。トークスクリプトやマニュアルなど、コールセンター業務に必要な資料と合わせて管理される場合もあります。コールセンター向けFAQを作成する際には、以下のような点に注意することが大切です。

・簡潔明瞭な言葉で回答する
・顧客からの問い合わせ内容を把握する
・回答の詳細を記載する
・追加のアクションが必要な場合、手順を明確に記載する

作成の際には、オペレーターの経験が浅くても、きちんと理解できるわかりやすいFAQを作成しておくことが大切です。

FAQの作り方5STEP

ここでは、FAQを作る前に知っておくべき、FAQの3つの種類について紹介します。

STEP1:素材の抽出


FAQを作成する際は、まずは質問に回答するための「素材の抽出」を行いましょう。素材の抽出の際、最も必要な情報は、顧客・ユーザーのお問い合わせ内容(質問情報)とその回答情報、特に頻度の高いお問い合わせ内容(質問情報)の抽出が重要です。

顧客・ユーザーと回答者のやりとりのログを参考にしつつ、回答情報から素材を一つ一つ抽出していきましょう。

ログの一例
・Webフォーム
・メール
・電話
・チャット
・Excelやスプレッドシート
・問い合わせ管理ツール

諸々の問い合わせ履歴をデジタルデータとして残せているかどうかがFAQ作成のカギといえます。

STEP2:質問をカテゴリに分ける


素材の抽出が完了したら、「顧客の心理」などの細かい要素に分けながら行うとスムーズにFAQ作成を行うことができます。

顧客の心理の一例
・商品にかかるコスト
・所要時間に対する疑問
・サービスそのものの質
・使用方法に対する疑問
・商品、サービスの不具合例への不安

自社で初めてFAQを作成する場合は、まずは大まかな括りでカテゴリ分けし、重要な10~20の項目に絞りましょう。その上で、その他の質問は別ページに置くなどすれば、顧客にとって知りたいことを素早く知ることができる利便性の高いFAQを作成することが可能です。

STEP3:優先順位付け


カテゴリ分けが終了したら、次に質問の「優先順位」をつけましょう。

優先順位付けでは、情報の取捨選択が必要になります。いわゆる「ABC分析」のフレームを活用し、洗い出した「質問」に関する複数データに対して重要度・優先度が高い順にA、B、Cと分類していきましょう。

また、既に運用している方もしくは運用開始された後は、この分析データをベースに、どのカテゴリをメンテナンスすべきか等を定期的に見直していくべきでしょう。

STEP4:想定問答集を作成レビュー


STEP3で質問をある程度作成した後は、質問に対する「想定問答集」になるものを作成しましょう。想定問答集を作る際は、STEP1で紹介した顧客接点のある店舗の統括部門やコールセンターの過去のやり取りを参考にするとよいでしょう。

FAQは顧客だけでなく、社内関係者が顧客から商品について質問があったときに参考にするケースもあります。そのため、全社の協力を得ながら、活用度の高いFAQに仕上げていきましょう。

STEP5:シミュレーション


STEP4でFAQを作成した後には、実際の現場を想定してシミュレーション(実施検証)をおこないましょう。

実際に完成したFAQを元に、他社と比較している顧客、購入後に商品やサービスを使い始めた顧客、あるいはある程度利用していて何かの節目を迎えた顧客に区分したうえでシミュレーションを行うと効率的に進めることが可能です。

顧客側の満足度が左右される代表的なシーンを想定してのシミュレーションはとても重要です。必ず最後の仕上げとして、シミュレーションまでセットで行いましょう。

FAQを作る際の注意点

ここでは、FAQを作成する際に注意したいことについて解説します。

効果検証は必ず行う


FAQを作成した際は、上述した通り顧客と社内関係者を分けてかならず効果検証を行いましょう。FAQは作成して終わりではありません。肝心の顧客の自己解決やスタッフの業務効率化に繋がらなければ、作成した意味がありません。

顧客に対する検証項目の1点目は「FAQが閲覧されているか」です。ユーザーの問い合わせ前の行動に着目して、サイトアクセス数や滞在時間をチェックするなど、定量的な観点から調査するとよいでしょう。FAQツールやWebアクセス解析ツールを利用することで検証が容易となります。閲覧されていないFAQは改善や、FAQへの誘導(導線)を見直していきましょう。

2点目は「問い合わせが減っているか」です。顧客からお問い合わせを受けた際に、どのFAQを閲覧したか、またはどのFAQも閲覧していないかの行動履歴を検証しましょう。

閲覧しているにも関わらずお問い合わせを受けた場合は、FAQがわかりにくかった、そもそも存在に気づかれなかったという原因が考えられます。どのFAQも閲覧していない顧客には、FAQへ誘導できるよう啓蒙活動をおこないましょう。

また、社内関係者には、顧客対応においてFAQが参考になったかどうかをヒアリングして、活用度を検証するのもおすすめです。

定期的に改善メンテナンスをする


FAQを作成した際は、効果検証だけで運用を終えるのではなく、検証・運用時点で出てきた課題に即してFAQそのものを見直す必要も出てきます。

Webサイト上のFAQの見せ方や多く寄せられる質問だけを抽出するなど、サイトの構成や配置、デザインも見直すなど、常に改善を繰り返すことでFAQコンテンツにおける好循環が生まれます。

検索機能を提供する


FAQを作成した際は、情報の非対称性についても考慮する必要があります。
一般的にFAQ発信側は、イベント(法改正、新機能リリースなど)を契機に通知しますが、顧客(受信側)は、自身が当事者となったタイミングでそのFAQを閲覧します。双方のタイミングが合わないことも多く、必要なときには既にその通知は流れてしまうでしょう。

従って、情報の受信側にて然るべきタイミングで情報を見つけられる検索機能が必要となります。

まとめ

今回は、FAQの基礎的な概要から種類と導入方法、そして作成の手順まで解説しました。

FAQは、顧客はもちろんのこと、社内関係者においても非常に大きな意味を持つ情報源になります。作成する際は、実際の現場レベルでのシミュレーションはもちろん、定期的に改善しつつ常にアップデートを図ることが重要です。

もしFAQの作成でお困りの場合は、SCSK株式会社の提供する「CarePlus Cloud」の導入をご検討ください。

CarePlus Cloud」はSCSK株式会社が長年に渡り培ってきたサポート業務の経験とノウハウを活かし、BtoBサポート業務に特化した問い合わせ管理システムです。利用者の中には40%も問い合わせ件数が削減できた事例も報告されています。

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