AIが描くカスタマーサポートの将来性|データ保護と活用の両立への道筋

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SCSK株式会社、BtoBカスタマーサポートツール「CarePlus Cloud」担当です。

ChatGPTをはじめとする生成系AI(人工知能)の発展は、私たちの生活やビジネスに多大な影響を及ぼしています。そのなかでも、カスタマーサポートの領域におけるAIの活用は、企業にとって大きな関心事となっており、顧客ニーズの把握や迅速な問い合わせ対応、そして顧客満足度の向上に寄与する可能性を秘めています。

しかし、その一方で、AIを活用したカスタマーサポートが抱える課題も無視できません。特に、顧客データ保護とその活用の両立は、極めて重要な課題となっています。 本記事では、AIが描くカスタマーサポートの将来性について解説します。これからのカスタマーサポートには、AIと顧客データの適切な活用が欠かせません。

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目次

AIとカスタマーサポートの将来性

現代のビジネスにおいて、カスタマーサポートによる顧客満足度の向上は成長のカギの1つとなっています。AI技術の進化は、カスタマーサポートの現場でも大きな将来性を期待されています。

AIがもたらすカスタマーサポートの進化


AI技術は、カスタマーサポートにおける課題を解決する上で有望な解決策となっています。AIを活用することで、企業はカスタマーサポートの品質を向上させることができます。例えば、AIチャットボットを導入することで、企業は24時間体制で顧客からの問い合わせに対応できます。また、AIは膨大なデータを分析することができるため、企業は顧客のニーズをより正確に把握することができます。

技術革新が切り開くAIカスタマーサポートの未来


AIの技術進化とともに、カスタマーサポートの未来はさらに広がりを見せています。AIの学習能力が高まることで、より複雑な問い合わせにも対応できるようになることが予想されます。また、AIによる顧客データの分析が進むことで、個々の顧客に対するパーソナライズされた対応が可能となり、顧客満足度はさらに高まるでしょう。

しかし、AIの活用はデータ保護という観点からも注意が必要です。顧客のプライバシーを保護しつつ、データを活用するバランスを保つことが求められます。データ保護と活用の両立を図ることで、より顧客満足度の高いカスタマーサポートの提供が可能となります。

顧客データ保護の重要性と課題

AI技術の進化とともに、カスタマーサポートでは膨大な顧客データが取り扱われるようになりました。それに伴い、これらのデータ保護に関する課題も増えています。特にBtoBカスタマーサポートでは、個人情報保護法や不正競争防止法に基づき、厳格な管理が求められています。そのため、データプライバシーの重要性が高まっています。

プライバシー保護:顧客データの機密性維持の必要性


ChatGPTなどの生成系AIを活用するにあたり、学習されないようにオプトアウトが必要となります。学習するためのデータとして使用するのであれば、個人・企業を特定できる情報は匿名化やマスクするなど、適切な処置が求められます。これにより、顧客の信頼を維持しつつ、AIの学習・サービス改善を進めることが可能となります。不適切な取り扱いが明らかになった場合、企業の評価や信頼性に大きなダメージを与える可能性があります。

法制度との戦い:データ保護に関する法的要件


顧客データの適切な管理には、法的規制が存在します。個人情報保護法は、個人情報を適切に保護し、利用者の権利を保護することを目的としています。その他にも、不正競争防止法など、企業が持つ秘密情報を取り扱う際の法的規制が存在します。

AIの活用とデータ保護は、表裏一体の関係にあります。AIを活用したカスタマーサポートの将来性を追求する上で、データ保護と活用のバランスを見つけることが重要です。

AIとデータ活用

カスタマーサポートの品質向上や業務効率化には、AI技術を活用することが有効です。特に、問い合わせ内容の分析やチャットボットの改善にAIを活用することで、カスタマーサポートはより効率的で、高品質なものへと進化しています。

問い合わせ内容のAI分析


カスタマーサポートでは、顧客からの問い合わせ内容をAIが分析し、適切な対応を提案します。これにより、問い合わせの対応時間が短縮され、効率的なサービス提供が可能となります。また、これらのデータを分析することで、より深い顧客理解と、問題解決のための洞察を得ることができます。

チャットボットの進化


AIチャットボットの進化も、カスタマーサポートの効率化に大いに貢献しています。AIチャットボットは、顧客からの問い合わせに24時間対応することができます。

ただし、BtoBカスタマーサポートにおいては、顧客ごとに動作環境やカスタマイズ内容が異なる、顧客固有のトラブルなど、定型化した問い合わせが少ないため、想定問答がベースとなるチャットボット等の活用は難しく、ナレッジ蓄積/検索に重点を置く必要があります。

カスタマーサポートの未来像

AI技術の進化とデータ活用により、カスタマーサポートは劇的に変化し、進化し続けています。未来のカスタマーサポートは、データの可視化、自動応答システム、新規サービス開発により顧客体験を一層豊かにすることでしょう。

カスタマーサポートにおけるデータの可視化


顧客からの問い合わせ内容や行動履歴など、顧客に関する情報はカスタマーサポートにとって貴重なデータ源です。これらのデータを一元的に管理し、可視化することで、より迅速かつ適切なサポートを提供することが可能となります。

AIを活用した自動応答システムと課題


皆さんは、このように考えたことはありませんか?

「ChatGPTをはじめとする生成系AIを活用した自動応答システムを導入し、自社が持っている大量のデータを学習させ、出力結果をそのまま顧客に回答すればよいのでは?」


AIの自動回答を実現するにあたっては、いくつかの課題があります。

・顧客の専門的な問い合わせに対する正確な回答を提供する
・回答に「個人情報、機密情報、第三者が権利を保有する情報」が含まれないこと

これらの課題についてChatGPTからは、下記の回答が返ってきました。

ChatGPTは大量のデータをもとに学習された自然言語処理モデルであり、一般的な質問に対して高い正確性で回答を提供することができます。ただし、ChatGPTは汎用的なモデルであり、専門的な問い合わせに対しては、その分野に特化した知識を持たない可能性があります。また、ChatGPTはトレーニングデータに基づいて回答を生成するため、個人情報、機密情報、第三者が権利を保有する情報などが含まれる可能性があります。したがって、ChatGPTを使用する場合は、回答の精度を確認し、必要に応じて回答の修正を行う必要があります。


専門的な問い合わせが多く、顧客データの機密情報保護が求められるBtoBカスタマーサポートにおいて、生成系AIが直接回答をする仕組みはリスクが大きいのが現状です。CarePlus Cloudではこれらのリスクに配慮し、まずは生成系AIの活用をキーワード抽出にとどめ、オリジナルの全文検索機能を組み合わせることで、蓄積したナレッジの有効活用や自動的に回答候補や参考情報が抽出できる機能を開発しました。

(関連記事)カスタマーサポートにおけるAI活用事例 ~キーワード抽出~

まとめ

AIはカスタマーサポートの進化と未来を切り開く力を持っています。しかし、顧客データの保護という重要な課題もあり、法制度との対応が求められています。データ保護と活用の両立が、カスタマーサポートの将来性を左右するカギとなるでしょう。

SCSK株式会社の提供する「CarePlus Cloud」では、生成系AIとオリジナルの全文検索機能を組み合わせ、データ保護と活用の両立を実現する機能を開発しました。

CarePlus Cloud」はSCSK株式会社が長年に渡り培ってきたサポート業務の経験とノウハウを活かし、業界で唯一BtoBサポート業務に特化した問い合わせ管理システムです。利用者の中には40%も問い合わせ件数が削減できた事例も報告されています。

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